薬物療法では、不安や恐怖を起こす脳内の神経伝達物質を調整し、不安を起こさせないようにします。
治療に使われるのは主に3種類の薬で、SSRIというセロトニン(神経伝達物質)を取り込みにくくする薬です。
2つめは抗不安薬、緊張しそうな状況でも不安や緊張を感じなくなる薬ですが、効果のある時間が短めとなっています。
3つめがβ遮断薬、手足の振るえや動悸、発汗といった身体症状を改善する薬です。
これらの薬は最初から対人恐怖症の薬として開発されたのではなく、うつ病などの治療薬として開発されたものが大半となっています。
薬物療法で不安を感じにくくしながら、心理療法によって緊張しないようにしたり、緊張しても大丈夫だと思えるようにカウンセリングを行うのが具体的な治療です。
ただし薬は効果の個人差が大きく、人によっては副作用が出てしまうため、医師の指導の下、投薬をしなくてはいけません。
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